 三河の考古学
豊田･編
神明（しんめい）遺跡（含 三味線塚／しゃみせんづか／古墳）
年代：縄文時代中期後半・弥生時代後期・古墳時代中期・律令期・中世
所在地： 豊田市鴛鴨町神明
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神明（しんめい）遺跡
（含 三味線塚／しゃみせんづか／古墳）
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概 要
神明遺跡では、1966年から現在までに１万㎡を超える調査が行われ、
竪穴住居162棟・掘立柱建物58棟・古墳１などが見つかりました。
この遺跡を最も特徴づけるのは古墳時代中期で、
５世紀代に顕著となる渡来系文化を積極的に受容しています。
５世紀中葉には竪穴住居の火処が炉からカマドへと変化し、
日常容器は須恵器が中心となります。
その変化は急速で、豊田市北部の賀茂郡とは異なる様相を示しています。
鉄製品も豊富で、鉄製農具（Ｕ字形刃先）４点をはじめとして、
鉄斧・ヤリガンナ・刀子・長頸鏃などがあります。
集落内の台地東端に位置する三味線塚古墳は、
５世紀中葉築造の直径約29ｍの円墳で、主体部は長さ4.85ｍ・幅70～84㎝の粘土槨。
被覆粘土に乱れがなく未盗掘と考えられますが、
内部からは鉄鏃１点とモモ炭化核が出土したのみでした。
閑話休題
現在は第２東名高速道路隣接地に三味線塚古墳が復元されています。残念ながら、周辺にお勧めグルメなどは見あたりませんが、かつては大溝が掘削された水入遺跡や天神前遺跡・郷上遺跡・本川遺跡など５世紀代に盛期を持ち、６世紀前半のうちに終焉を迎える一連の遺跡群が展開していました。中期古墳と考えられる車塚古墳（市指定史跡）をはじめとする有力墳も点在しており、地域としての歴史を実感することができます。
(Y.M)
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